漆喰土壁

2016年2月10日 (水)

えつり(竹小舞)ワークショップに参加してきました![後半]

こんにちは!
なんだかぽかぽかあたたかな天気の水俣です。
寒かったり、暖かかったり・・な冬です。


さて、先日のえつり(竹小舞)ワークショップの後半です。

腹ごしらえを済ませ、休憩の間に、建築途中の園舎の見学をさせていただきました。
「すばらしい・・・」もう、この一言につきます。

わかたけ保育園はエコハウスに比べて規模が大きいため、構造はプレカットですが、
ドイツ製のフンデガーという特殊な機械でプレカットされています。
パネリードという特別の釘を使用し、柱の何本もの梁との仕口は金物(釘)を見せないようにしてあります。

九州ではこのフンデガーがあるのは、なんと宮崎の2社のプレカット工場だけ。
水俣の材を宮崎にもっていき、3次元(!)で製図してプレカットしたそうです。
プレカットの施工図は施工者・構造設.意匠設計が何回もやり取りをして、
最終図面だけ80枚以上あるそうです。すごい!

まさに構造設計の技ですね!
そして職人技の数々・・。
私は、建築に関しては素人なのでまだまだ勉強しなくちゃいけませんが、話しを聞くととてもワクワクしました!奥深いですね。
樹齢75年のヒノキの柱、樹齢100年の梁は、とても立派で頼もしかったです。
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その後、講師の日高さんによる竹のお話。

竹はぐんぐん伸びます。ちゃんと切ってあげないと山が荒れてしまいます。
昔から竹は人の生活によく取り入れられてきました。そのため適度に切られていたのですね。
エコハウスでもよく竹はワークショップなどに使うのですが、とても万能。
もっと活用できたら、山もお手入れされますね~!


秋冬に切った竹は、水気が少なくカビや虫が付きにくいので、利用するときはこの時期に切る。とは聞いたことはあったのですが、さらに、新月の夜がいいとのことでした。
月明かりも関係あるのですね~勉強になりました。

一件のお家のえつりに使われる竹の数は、なんと約300本なのだそう!!
そして、さらに一本を4分割などに割って使うらしいのですが、
この割る作業がこれ↓


道具をくいこませて・・・

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竹をとんとんすると・・・!?道具が下に降りてきてます!Img_1736


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これは、初めてみたし、ど肝ぬかしました!
こーやって割るとは!
職人さんはすごいですね!


さて、
作業場に戻ると、土壁の土が運ばれてきました!
粘土質の土とわらを入れて、寝かせたもの。田んぼの土のようなにおい。
自然素材です。見てるだけで心地よい。。

人間の知恵ってすごいですね。Img_1742



予定より時間に余裕ができたので、実際に土壁を塗らせていただけるようになりました!

職人さんに手本を見せてもらい、いざわれら管理人も挑戦!

管理人0さん、もう夢中!Img_1756_2



あれ~?見るのと実際にやるのとじゃ全然違う!!むずかし~!
うまくなめらかに塗れず、ぼてぼて・・。そして、想像以上に土が重い。

職人さんはほんとにすごいな・・・。

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たのしくなり、夢中で、気付いたら二人とも洋服に土がべっとり。
でも、なぜか、晴れやかな気持ちでした(笑)
頑張った勲章!!


とても良い経験になりました。
わかたけ保育園さんありがとうございました。

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2016年2月 5日 (金)

えつり(竹小舞)ワークショップに参加してきました![前半]

「えつり」「竹小舞」ってご存知ですか?
わたしは、エコハウスを学ぶまで知りませんでした・・。


水俣エコハウスの壁は伝統工法の漆喰塗です。
漆喰の下に土壁が塗られており、さらにその内側には、芯となる竹で編まれた土台があります。
これが「えつり(竹小舞)」
です!(↓これはエコハウスにある土壁の見本です。)

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さて、

同じ水俣市内にある「わかたけ保育園」さんが新園舎を建てられているのですが、これがすごいんです。

乳幼児が快適に安心して過ごせるよう、保育室のある建物は、
水俣の材料で、水俣の気候風土に合った伝統工法が用いられています。
木材はもちろん、土、水も水俣のものを使用し、
「水俣のものを使っていないところのほうが、一部分」とおっしゃっていました!

壁は、土壁。
今回、この土壁の土台、「えつり(竹小舞)」を編むワークショップが開催されるとのことで、
お誘いいただき、喜んでエコハウス管理人2名で参加しました!


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1月30日(土)晴れ
雪を降らせた寒さも少し緩み、作業しやすい日でした!

鎌倉からこられた講師の日高 保さんの指導のもと、さっそくワークショップ開始です。

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竹を縦に並べ、表と裏で二人一組で、麻ひもを渡しあっこしながら、編んでいきます。
特殊な結び方も教えてもらい、緩まないようにしっかり固定しながら、進めていきます。

まさに職人技。

参加者みんな、もくもくと作業していました。

次に、竹を横に並べて、編んでいきます。

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ここまでくると、編むことが楽しくなってきました!!
みんな真剣です・・・(笑)
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たてよこ、しっかり固定できました!

できたー!






キリがよいところで、おまちかねお昼ご飯。
おなかへった~
おいしいお煮しめと豚汁、おにぎり!!

ほんとにおいしかった!ありがたかったです^^
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さてさて、

午後もまだまだ続きます。
竹のおはなし、そして、ついに土壁を実際に塗ることができるのですか・・・!


続きは次回!

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2013年4月19日 (金)

土壁・土かまど見学

エコハウス建設の際に土壁や三和土等を施工してくださった溝口工業さんから
「試作で土壁と土かまどを作ってみました」との連絡を受け、
閉館後にお邪魔させていただきました


まずは色とりどりの土壁です!

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上から一段目は本来の土壁の色なのですが、
二段目は水俣にある赤土を混ぜた土壁になっています。
淡いピンク色がとてもキレイであたたかみのある色となっていますね♪

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三段目・五段目は色粉を混ぜた土壁です。
遊び心を加えて砂利を埋め込んでありました(笑)
土壁でありながらも現代風にアレンジすると、また違った味わいが感じられます。

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次は土かまどです!

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まず、石を積んでかまどの形を作り竹を使用して石を支えます。
その周囲をコテを使用して土を塗っていき、乾いたら竹を外して完成!
職人の手で半日もあれば出来るそうです。
(かまどについている煙突はホームセンターで売られているものだそうです)

火を灯して数分で水が沸騰しました!
熱効率も良く、ピザを焼いた場合1,2分で焼きあがってしまうのでは?とのこと。

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その後、事務所の方も見学させていただきました♪
建物の壁はそれぞれ違った技法で塗られており…要所に遊び心も混ぜつつ(笑)

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事務所内の壁も同様で茶室をイメージした土壁になっていますが
赤地に模様(藁)があるとモダンな風合いが出てオシャレですね♪

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まだ半人前…いや、1/3人前かもしれない管理人Kの戯言になりますが
「伝統工法」というのは昔ながらの知識や知恵を受け継ぎつつ、
時代に沿って日々進化してきた工法なのではないかなと思います。

昔ながらの懐かしさを感じながら、新しい時代性を取り入れていくことで
末永く人々の生活に根付いて歴史を刻み続けるのではないでしょうか。

水俣エコハウスも同様で懐かしさの中に現代っぽさが随所にあり、
来館者の方々から高評価を得ています。


溝口工業さんの取り組みに今後も期待しております!


【お問合せ】
有限会社溝口工業
〒867-0031 水俣市八ノ窪町2-6-35
0966-62-5469



帰り際に栄養ドリンクをいただいたので早速飲みました(笑)
おかげでブログを書くのが捗りましたが誤字・脱字等あったら申し訳ありません…。
溝口工業さん、ありがとうございました。

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