手作り

2017年1月20日 (金)

棟梁と、手すり作りに挑戦!(前篇)

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こちら水俣エコハウスの上り口です。
お年寄りが来られたときなど、上がり框に腰かけて靴を脱いでから室内へ上がるのにつかまる所がなかったので、手すりを取り付けることにしました。
 
 
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市販のものを付ける案も出ましたが、伝統的構法で建てられ、住人が楽しみながら自分で手入れをしていくという水俣エコハウスらしくないかなぁ。
建設時の大工棟梁・田口さんに相談すると、「ほんなら、自分で作るや!」と早速図面を描いて打ち合わせに来てくださいました!
 
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握りやすいよう八角に削った木の手すりです。
もちろん釘など使わず、ホゾ(突起)とホゾ穴を加工して柱に取り付けるものです。
 
 
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あれれ、ここはどこでしょう?
やってきました田口さんの作業場です。
(ちなみに上の写真の機械と刃物は「くりもの」用です)
 
 
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まずは機械の自動カンナで直角をとりながら材料を削りました。
左側の角材をこれから手すりに仕上げていくんですね。
 
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「けん竿っていう、これが大事なんだ」と田口さんが木を削って持ってこられました。(写真の下の材)
エコハウスの柱にも、ホゾ穴などの位置を墨付けしないといけません。
その時、手すり側のホゾの位置とずれないように、手すりに付ける線をけん竿に写しとっておくということ。
これを忘れたら、取り付ける時に困ったことになる、というわけです!
 
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およよ、なんだか真剣に頑張ってますね(笑)
「俺じゃなくて、あんたが作るとたい!」と、
差し金の持ち方や線の引き方から丁寧に教えながら進めてくださる田口さん。
線一本引くのも、ミリ単位以下の世界で正確に引くということは本当に難しい(;゚∇゚)
見るのとやるのは大違いとはこのことです!!!
 
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この道具は「けびき」と言って、ホゾ穴の線を引くのに使いました。
平行な線(印)を付けることができます。(細かい説明が難しい・・・)
もちろん田口さんの手作り。
 
 
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手すりの方のホゾ穴は素人には難しいということで、機械であけいきました。
でも今は木を木で組むことが少なくなっているので、こういう機械を使うことも減っているそうです。
機会がないということは、技術や道具が使われず、使える人がいなくなっていくということで、なんだか悲しいうような気もしました。
(建具屋さんはまだまだ使っているそうです!)
 
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さあ、一番苦労して手間取った、同付鋸(どうつきのこぎり)です。
柱と接する面を作るので、隙間ができないよう、とにかく「まっすぐ」!引かないといけないのですが、それが本当に難しい!!!
当て木をして、それに鋸の歯がぴったり(田口さん曰く「吸い付くように」)付ける、そして鋸を引いていくのですが、切る以前に、当て木に歯がぴったり付かない(;д;)
刃先をくっつけようとして力が入り、1ミリくらいだけどどうしても手元の方に隙間ができるのです。
 
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練習あるのみ! 練習の後↑(笑)
感覚を(少しですが)つかんだ時の嬉しかったこと!
田口さんがされるのを見ると、もう見事としか言いようがない。
でも、いともやすやすとされるので、自分でやってみなかったらその凄さは分からなかったので、本当に貴重な機会を頂いています。
 
結局ここに時間がかかり、続きはまた後日。
無事完成したとご報告できるよう、頑張ってきます(^^)/
 
 
 

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